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■ 会計工房通信 【No.0188】
平成20年12月に「月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率の引き
上げ」と「年次有給休暇の時間単位取得」を柱とする労働基準法の一部改正
法が成立しました。
改正法は今年の4月から施行されます。施行後も中小企業に対しては一
部の措置を猶予することとされていますが、今後の労務管理に大きな影響
を与える改正なので内容の確認をしておきましょう。
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税務・会計トピックス
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◆建設業等におけるいわゆる一人親方に対する報酬の所得税の取扱い◆
国税庁から、建設業等における大工、左官、とび職等のいわゆる一人親
方が受ける報酬について、所得税法上の給与所得・事業所得のいずれに該
当するのかを判断するための基準が個別通達として公表されました。また、
同時に、この通達の適用における留意点を質疑応答形式でまとめた資料も
公開されています。
こうした報酬は、その所得区分を契約のみから判断することが難しい場
合もあるので、その際にはこの通達などを参照して所得区分を判定するこ
とが必要になります。なお、通達の内容は以下の通りです。
1.定義
この通達において、「大工、左官、とび職等」とは、日本標準職業
分類(総務省)の「大工」「左官」「とび職」「石工」「板金作業者」
「屋根ふき作業者」「塗装作業者」「植木職、造園師」「畳職」に分
類する者その他これらに類する者をいう。
2.大工、左官、とび職等の受ける報酬に係る所得区分
事業所得とは、自己の計算において独立して行われる事業から生ず
る所得をいい、例えば、請負契約またはこれに準ずる契約に基づく業
務の遂行ないし役務の提供の対価は事業所得に該当する。
また、雇用契約またはこれに準ずる契約に基づく役務の提供の対価
は、事業所得に該当せず、給与所得に該当する。
したがって、大工、左官、とび職等が、建設、据付け、組立てその
他これらに類する作業において、業務を遂行しまたは役務を提供した
ことの対価として支払を受けた報酬に係る所得区分は、当該報酬が、
請負契約若しくはこれに準ずる契約に基づく対価であるのか、または、
雇用契約若しくはこれに準ずる契約に基づく対価であるのかにより判
定するのであるから留意する。
この場合において、その区分が明らかでないときは、例えば、次の
事項を総合勘案して判定するものとする。
(1) 他人が代替して業務を遂行することまたは役務を提供することが
認められるかどうか
(2) 報酬の支払者から作業時間を指定される、報酬が時間を単位とし
て計算されるなど時間的な拘束(業務の性質上当然に存在する拘束
を除く)を受けるかどうか
(3) 作業の具体的な内容や方法について報酬の支払者から指揮監督
(業務の性質上当然に存在する指揮監督を除く)を受けるかどうか
(4) まだ引渡しを了しない完成品が不可抗力のため滅失するなどした
場合において、自らの権利として既に遂行した業務または提供した
役務に係る報酬の支払を請求できるかどうか
(5) 材料または用具等(くぎ材等の軽微な材料や電動の手持ち工具程
度の用具等を除く)を報酬の支払者から供与されているかどうか
関連するリンク(国税庁)
→ http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/
tsutatsu/kobetsu/shotoku/shinkoku/091217/01.htm
→ http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/
joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/091217/pdf/01.pdf
【このコーナーでは、税務・会計に関する最新の話題やちょっと気になる
話題を紹介しています。】
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人事・労務トピックス
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◆労働基準法が改正されます(平成22年4月1日施行)◆
長時間労働を抑制し、労働者の健康確保や仕事と生活の調和を図ること
を目的とした労働基準法の一部改正法が、平成20年12月12日に公布されま
した(平成22年4月1日から施行)。
厚生労働省ではリーフレットなどを作成して、改正のポイントを解説し
ています。改正の概要は以下の通りです。
1.時間外労働の割増賃金率の引き上げ
1ヶ月に60時間を超える時間外労働については、法定割増賃金率が、
現行の25%から50%に引き上げられます(注)。ただし、中小企業に
ついては、当分の間、法定割増賃金率の引上げが猶予され、施行から
3年経過後に改めて検討することとされています。
(注)休日労働(35%)と深夜労働(25%)の割増賃金率は変更なし
また、事業場での労使協定の締結により、1ヶ月に60時間を超える
時間外労働を行った労働者に対して、改正法による引上げ分(25%か
ら50%に引き上げた差の25%分)の割増賃金の支払いに代えて、有給
の休暇を付与することができる制度が導入されます。
なお、労働者がこの有給の休暇を取得した場合でも、現行の25%の
割増賃金の支払いは必要です。
2.年次有給休暇の時間単位取得
現行では、年次有給休暇は日単位で取得することとされていますが、
事業場で労使協定を締結すれば、1年に5日分を限度として時間単位で
取得できるようになります。
年次有給休暇を日単位で取得するか、時間単位で取得するかは、労
働者が自由に選択することができます。
3.割増賃金引上げなどの努力義務の拡大
「時間外労働の限度基準」により、1ヶ月に45時間を超えて時間外
労働を行う場合には、あらかじめ労使で特別条項付きの時間外労働協
定を締結する必要がありますが、新たに以下の努力義務が課されます。
(1) 特別条項付きの時間外労働協定では、月45時間を超える時間外労
働に対する割増賃金率も定めること
(2) (1)の率は法定割増賃金率(25%)を超える率とするように努め
ること
(3) 月45時間を超える時間外労働をできる限り短くするように努める
こと
関連するリンク(厚生労働省)
→ http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/
gyousei/kantoku/dl/091214-1.pdf
→ http://www.mhlw.go.jp/topics/2008/12/dl/tp1216-1l.pdf
【このコーナーでは、人事・労務に関する最新の話題やちょっと気になる
話題を紹介しています。】
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実務便利帳
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◆時間外勤務が深夜におよぶ場合のホテル代◆
従業員の時間外勤務が深夜におよび終電に間に合わないような場合に、
タクシーによる帰宅に代えて会社近くのホテルの深夜利用を認め、そのホ
テル代を会社で負担するケースがあります。
この場合のホテル費用の負担は従業員に対する経済的利益の供与(給
与)として課税の対象になるのでしょうか。国税庁の質疑応答事例に掲載
されている事例から確認してみましょう。
1.質問
当社では、従業員の時間外勤務が深夜におよび、通常使用している交通
機関を利用して帰宅することができない場合には、タクシーを利用して帰
宅させていましたが、従業員の健康、時間の効率化及び経費節約等の観点
から、本人の選択によりタクシーの利用に代えて、近くに所在するホテル
の深夜利用を認め、そのホテル代を負担することとしました。
この場合、従業員に対する経済的利益の供与として課税する必要があり
ますか。
2.回答要旨
時間外勤務が深夜におよび通常使用している交通機関を利用することが
できない場合に従業員をホテルに宿泊させるものですので、そのホテル代
は、給与所得者の役務提供に対する対価という性格が欠けるか希薄であり、
会社が負担すべき業務遂行上の費用であると考えらるため、給与等として
課税する必要はありません。
なお、退社時間やチェックイン時刻など、時間外勤務が深夜になったこ
とによるホテルの利用であることを明確にしておく必要があります。
<注意事項>
※ 平成21年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成されています。
※ この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答
であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありません
から、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合において
は、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注
意ください。
関連するリンク(国税庁質疑応答事例)
→ http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/
shitsugi/gensen/03/34.htm
【このコーナーでは、経理・総務の実務で役立つ話題を取り上げています。】
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1月のお仕事
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【前年12月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付】
納期限・・・1月12日(火)
※ 年2回納付の特例適用者は前年7月から12月までの徴収分を1月12日ま
でに納付、納期特例届出書提出者は1月20日までに納付
【11月決算法人の確定申告】<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・
(法人事業所税)・法人住民税>
申告期限・・・ 2月1日(月)
【源泉徴収票の提出・交付】
交付期限 ・・・ 2月1日(月)
提出交付先・・・ (1) 所轄税務署長 (2) 受給者
【支払調書の提出】
提出期限・・・ 2月1日(月)
【固定資産税の償却資産に関する申告】
申告期限・・・ 2月1日(月)
【5月決算法人の中間申告(半期分)】<法人税・消費税・地方消費税・
法人事業税・法人住民税>
申告期限・・・ 2月1日(月)
【2月、5月、8月、11月決算法人・個人事業者の3月ごとの期間短縮に係る
確定申告】<消費税・地方消費税>
申告期限・・・ 2月1日(月)
【法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告】
<消費税・地方消費税>
申告期限・・・ 2月1日(月)
【消費税の年税額が400万円超の2月、5月、8月決算法人・個人事業者の
3月ごとの中間申告】<消費税・地方消費税>
申告期限・・・ 2月1日(月)
【消費税の年税額が4,800万円超の10月、11月決算法人を除く法人・個人
事業者の1月ごとの中間申告(9月決算法人は2ヶ月分)】
<消費税・地方消費税>
申告期限・・・ 2月1日(月)
【給与支払報告書の提出】
提出期限 ・・・ 2月1日(月)
提出義務者・・・ 1月1日現在において給与の支払をしている者で、給与
に対する所得税の源泉徴収義務がある者
提出先 ・・・ 給与の支払を受けている者の住所地の各市町村長
【個人の道府県民・市町村民税の納付(第4期分)】
納期限・・・ 1月中で市町村の条例で定める日
【給与所得者の扶養控除等申告書の提出】
提出期限・・・ 本年最初の給与支払日の前日
提出先 ・・・ 給与の支払者
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株式会社会計工房 / 安藤裕税理士事務所からのご案内
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◆メールマガジン「中小企業のための本当の経理」◆
税理士安藤裕がお届けするメールマガジン「中小企業のための本当の経理」
安藤がそのときに思っていること、感じていることをお伝えするメールマ
ガジンです。
発行はほぼ日刊。安藤の考え方がよくわかります。
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編集後記
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製本しなければならないものがあったので、はじめてキンコーズの製本
サービスを利用しました。今回利用したのは24時間営業の店舗だったので
すが、前日の夜に持ち込んだ原稿を翌日の朝にはきれいに製本された状態
に仕上げてくれるのですから便利なサービスです。意外に価格も手ごろな
ので、資料などの製本が必要なときにはおすすめですよ。
(編集担当 竹城)
◆最後までお読みいただき、ありがとうございました。
会計工房通信は毎週木曜日に発行します。次回の発行予定は1月21日です。
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