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■ 会計工房通信 【No.0038】
「特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度」が適用される最初の決
算が近づいてきました。各社この制度への対応には苦慮されていることと
思います。
この制度の本来の趣旨は「法人成り」による過度の節税を防ぐことにあっ
たと思われます。しかし、実際の制度はその目的以上に適用範囲が広がっ
ているため、いわゆる「実質一人会社」以外の会社にとってはどうにも納
得のいかない制度になっています。
税制には、できるだけ個人や企業の経済活動における選択を歪めないよう
にする、「中立の原則」という基本原則があります。結果的に会社の株主
構成や役員構成に影響を与えたり法人設立が選択されなくなる可能性があ
るこの制度は、税制の中立性が損なわれているように感じます。
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今回の節税情報
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◆役員構成等の見直しによる節税◆
平成18年度の税制改正で設けられた「特殊支配同族会社の役員給与の損金
不算入制度」の適用が平成18年4月1日以後に開始する事業年度から始まっ
ています。
世間ではあまり話題になりませんが、制度の趣旨が分かりにくいうえに、
適用を受ける場合にはあきらかな増税になるという非常に厄介な制度です。
この制度の適用対象となる特殊支配同族会社とは、同族会社の業務主宰役
員(一般的にはオーナー社長)及びその親族等が発行済株式等の90%以上
を所有し、かつ、常務に従事する役員のうち50%超が業務主宰役員及びそ
の親族等である会社をいいます。いわゆる同族会社の多くがこの要件に当
てはまるのではないでしょうか。
(注)特殊支配同族会社の判定は、その事業年度終了時の現況によりお
こないます。
特殊支配同族会社が所得の基準など一定の要件を満たす場合には、業務主
宰役員の役員給与のうち給与所得控除額に相当する金額が損金不算入とな
り、会社の所得に加算されて法人税が課税されます。
株主等の構成または役員構成のいずれかが上記の要件を満たしていない場
合には、特殊支配同族会社に該当しないためこの制度の適用がありません。
したがって、あらかじめ役員構成などを見直しておくことによってこの制
度による増税を回避できる場合があります。
なお、とくに合理的な理由もなく期末直前に役員を変更したり、名前だけ
の役員を増やすなど、あきらかにこの制度の適用を回避することのみを目
的として役員構成等の変更をおこなったと認められる場合には、否認され
ることも考えられますので注意が必要です。
関連するリンク(国税庁)
→ http://www.taxanswer.nta.go.jp/5207.htm
→ http://www.nta.go.jp/category/tutatu/sonota/houzin/
5394/01.pdf
【このコーナーでは、定番の節税情報から意外な(?)節税情報まで、幅
広く紹介しています。
なお、ここで紹介する情報については個別に検討が必要な場合もあります
ので、実際に採用される際にはかならず専門家に相談したうえで行うよう
にしてください。】
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税務・会計トピックス
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◆税源委譲により所得税と住民税が変わります◆
「三位一体の改革」というキャッチフレーズがあります。これは、小泉内
閣が掲げた「地方財政制度改革」を示したもので、「地方にできることは
地方に」という理念のもと、「国から地方への補助金・負担金を廃止・縮
減」「地方への税財源の移譲」「地方交付税の見直し」という改革を三位
一体で検討しようとするものです。
このうちの地方への税財源の移譲、いわゆる「税源委譲」が平成19年から
実施されています。税源委譲とは、所得税(国税)から住民税(地方税)
への税財源の移し替えをいいます。国から地方への税財源の移し替えなの
で、税源委譲の前後において所得税と住民税を合計した負担額が基本的に
変わらないように配慮されています。
ただし、年度に関する考え方の違いから、税源委譲による効果は所得税と
住民税とでは異なる時期にあらわれることになります。多くの場合、平成
19年1月からまず所得税が減り、平成19年6月からは住民税が増えることに
なります。
なお、税源委譲による税負担の増加は基本的にはないようですが、時期を
同じくして所得税と住民税の定率減税が廃止になっていますので、この影
響により多くの方の税負担が昨年に比べて増えることになると思われます。
関連するリンク(総務省・国税庁・財務省)
→ http://www.soumu.go.jp/czaisei/czaisei_seido/zeigenijou2.html
→ http://www.nta.go.jp/category/pamph/gensen/5294/data/09.pdf
→ http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/zeisei06/html/
contents/01/index.html
この記事について詳しく知りたい場合には(お客様専用ページへ)
→ https://www.mykomon.com/contents/viewBunsho.do?code=1026168
【このコーナーでは、税務・会計に関する最新の話題やちょっと気になる
話題を紹介しています。】
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人事・労務トピックス
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◆労働組合への浸透が遅れる労働審判制度◆
平成16年5月に労働審判法が公布され、労働関係に関するトラブルを迅速、
適正かつ実効的に解決するための制度として「労働審判制度」が導入され
ました。この制度は平成18年4月から実施されています。
東京都産業労働局が、東京都の単位組織組合及び単一組織組合の本部に対
し、この制度の認知度などに関して調査を実施し、「労働審判制等に関す
る調査の概要」という資料を公表しました。
調査結果を見ると、労働審判制度が発足した事実を約半数の組合が知って
いるのに対して、労働者個人からの相談があった場合にこの制度の利用を
すすめる組合は15.2%であり、制度の浸透は遅れているようです。
労働審判制度は原則として3回以内の期日で審理し、適宜調停を試み、調
停による解決に至らない場合には労働審判をおこなうという、迅速かつ実
効性の高い問題解決方法です。
個別的労働関係紛争が増加し、多くの企業および労働者がその解決に膨大
な時間と手間を取られるなか、紛争解決の新たな選択肢として加わった労
働審判制度の利用が今後拡大していくことが予想されます。
関連するリンク(東京都産業労働局・裁判所)
→ http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2006/12/60gcl102.htm
→ http://www.courts.go.jp/saiban/wadai/
1803_02_roudousinpan.html
この記事について詳しく知りたい場合には(お客様専用ページへ)
→ https://www.mykomon.com/contents/viewNews.do?code=NORE-6WWBEM&tc=2
【このコーナーでは、人事・労務に関する最新の話題やちょっと気になる
話題を紹介しています。】
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実務便利帳
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◆扶養している子どもが就職したら◆
扶養している子どもが就職した場合には、下記の2つの手続きが必要です。
1.健康保険の被扶養者異動届
提出先 :社会保険事務所または健康保険組合
提出期限:事実発生の日から5日以内
※健康保険被保険者証の提出が必要な場合があります。
2.給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
提出先 :給与の支払者
提出期限:異動日後、最初に給与の支払を受ける日の前日
毎月の給与から控除される所得税の源泉徴収税額は、扶養親族等の数を考
慮して算出されます。上記2の手続きをおこなわない場合には、扶養親族
等の数を減らさないまま毎月の源泉徴収税額を算出するため、徴収する税
額が本来の税額よりも少なくなります。
年末調整においてこの差額分を徴収することも可能ですが、その場合、年
末調整の際の税負担が多くなってしまうことがあります。したがって、な
るべく異動のつど手続きすることが望ましいです。
この記事について詳しく知りたい場合には(お客様専用ページへ)
→ https://www.mykomon.com/contents/viewBunsho.do?code=1002105
【このコーナーでは、経理・総務の実務で役立つ話題を取り上げています。】
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今月のお仕事
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【前年12月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付】
納期限・・・ 1月10日(水)
(年2回納付の特例適用者は平成18年7月から12月までの徴収分を1月10日
までに納付、納期特例届出書提出者は1月22日までに納付)
【11月決算法人の確定申告】
申告期限・・・ 1月31日(水)
【源泉徴収票の交付】
交付期限・・・ 1月31日(水)
交付先 ・・・(1) 所轄税務署長 (2) 受給者
【支払調書の提出】
提出期限・・・ 1月31日(水)
【固定資産税の償却資産に関する申告】
申告期限・・・ 1月31日(水)
【2月、5月、8月、11月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告】
申告期限・・・ 1月31日(水)
【5月決算法人の中間申告(半期分)】
申告期限・・・ 1月31日(水)
【法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告】
申告期限・・・ 1月31日(水)
【消費税の年税額が400万円超の2月、5月、8月決算法人の3月ごとの中間申
告】
申告期限・・・ 1月31日(水)
【消費税の年税額が4,800万円超の11月決算法人を除く法人の1月ごとの中間
申告】
申告期限・・・ 1月31日(水)
【給与支払報告書の提出】
提出期限 ・・・ 1月31日(水)
提出義務者・・・ 1月1日現在において給与の支払をしている者で、給与
に対する所得税の源泉徴収義務がある者
提出先 ・・・ 給与の支払を受けている者の住所所在地の各市町村長
【個人の道府県民・市町村民税の納付(第4期分)】
納期限・・・ 1月中で市町村の条例で定める日
【給与所得者の扶養控除等申告書の提出】
提出期限・・・ 本年最初の給与支払日の前日
提出先 ・・・ 給与の支払者(所轄税務署長)
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株式会社会計工房 / 安藤裕税理士事務所からのご案内
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◆メールマガジン「中小企業のための本当の経理」◆
税理士安藤裕がお届けするメールマガジン「中小企業のための本当の経理」
安藤がそのときに思っていること、感じていることをお伝えするメールマ
ガジンです。
発行はほぼ日刊。安藤の考え方がよくわかります。
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(4) 右側に「ニュース&レポート」という枠が表示されます。その中から
見たいタイトルをクリックすると分類ごとのレポートの一覧が表示され
ますので、読んでみたいタイトルをクリックして目的のレポートを開い
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きっと役立つ情報、興味ある話題が見つかるはずです。ぜひご利用く
ださい!
◆最近のトピックスから◆
極度貸出の功罪
→ https://www.mykomon.com/contents/viewNews.do?code=HISA-6WLBQL
今こそ売上向上策を考えよう!
→ https://www.mykomon.com/contents/viewNews.do?code=TOSO-6TCCYV
事業承継対策の大切さ
→ https://www.mykomon.com/contents/viewNews.do?code=YASA-6W89DH
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編集後記
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本文で税源委譲のことを書いたついでに1月の源泉所得税額を平成18年分
の税額表と比較してみました。すると思っていたよりも減額される金額が
大きいのでびっくりしました。これがずっと続く減税だったらうれしいの
に。。(編集担当 竹城)
◆最後までお読みいただき、ありがとうございました。
会計工房通信は毎週木曜日に発行します。次回の発行予定は1月25日です。
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